最近巷で流行っているJ-POPやJ-ROCK等のアーティスト達のルーツを探っていったら もしかしたらこの音楽に辿り着くかもしれません。昔世界を熱狂した懐かしき7枚のロックやジャズの音楽をレコード盤と共に一挙ご紹介します。時代はもう1960年代のアメリカへ!
01めまいのするほどの個性
大学をドロップアウトしたジャニス・ジョップリンは1963年、サンフランシスコに向かった。フォークシンガーとして生計を立てていたが、このろからドラッグンの常習が始まったとされる。覚せい剤、ヘロインのほかアルコールも浴びるように飲んでいた。このアルバム「パール」に完成直後に彼女はヘロインの過剰摂取で亡くなっている。27歳、とんでもない早死にである。彼女は人生のすべてのをブルースに捧げてきためまいのするほどに強烈な個性。こんな歌い手はもう二度と現れないだろう
02衝撃の声
1970年代から現在まで現役まで活動してカルト的な人気を集める。多くのアーティストからリスペクトされているシンガーソングライター。人生の悲哀を酒と女と孤独で歌い、喉を嗄らしたダミ声で聴衆の哀歓を誘う。この「スモール・チェンジ」はトム・ウェイツの4枚目のアルバムだ。僕が初めて彼の曲を聴いたのはテレビドラマ「不毛地帯」のエンディング曲として使われている「トムトラバーツ・ブルース」だった。雪の降りしきる山に唐沢寿明が立っている。いったいこの声はなんだっ!と信じられない衝撃を受けました。本当に彼が生きている間にアメリカに飛んで彼をこの目で見ないと正直死ねません。でもあんまり飛行機は好きじゃなさそうだから日本には来てくれなさそう。そう思いを馳させてくれるトム・ウェイツには本当に頭が上がりません。
03ディランの後ろにいるすごいやつら
決して有名ではないし、ほとんどがボブ・ディランの陰に隠れて彼のバック・バンドというだけの理解がされている事が多いが、実はとんでもない人々だった。バックバンドといっても一人一人の個性が強すぎて何度か解散の危機に陥っている。しかも全員、曲によって担当楽器をコロコロ変えるマルチプレイヤーぞろいなのである。彼らがやっている音楽はまぎれもなく古いアメリカ南部のブルースやフォーク、カントリーといった土着のルーツ・ミュージックである。それがサイケデリック全盛の時に現れたのは本当になにかの啓二だったのかもしれない。
0ジャスを漁りたい!4
時に空気のように流れる美しい独創的なピアノ。こんな音色は聞いたことがない・・・・正直、ジャズの世界からは遠ざかっていたけど、改めてジャズを聴いてみたいと思わせる一枚。そしてたくさんのレコードを漁りたい!クラシックでいえばドビュッシーらの印象派が好きだが、この「ケルン・コンサート」も共通する部分がある。いや、むしろルーツが印象派だといってもいい。普通の和音でなく不協和音気味に不思議な世界感を醸し出している。つくづくジャズって不思議な音楽、不思議な世界だと思う。(田仲)
05シカゴという磁場
うなるスライドギター、流れるハーモニカ。昔親父に連れられて行ったブルースのライブを思い出した。酒とタバコのにおいがたちこめて酔っ払いのおじさんたちが騒ぐ。幼い自分に衝撃的な記憶として今も残っている。
06時代が変わった後に
50年代の繁栄に、嵐の予感が忍び寄りつつあった60年代はじめ、ディランはニューヨークのコーヒーハウスで「時代は変わる」と歌っている。そして、本当に時代は変わったのだ。若者達はスーツを脱ぎすて、破れたにジーンズにT-シャツ姿で街をうろつくようになった。家に帰らず、路上で革命を夢見た。それから半世紀。すでに革命の夢は見えなくなったけれど、ディランが残した世の中の一部は、元には戻らずそのまま残っている。そのおかげで、ちょうどその分だけ、僕たちは生きやすくなんとか曲がりなりにも人生を楽しめるようになっているのだ。
07ロックの兄貴はこの人しかいない!
スプリングスティーンはデビュー当時「第2のボブ・ディラン」と呼ばれていたが、このアルバムで完全に脱却。同時のロックンロールなサウンドを築いた。スプリングスティーンは長い下積みのあいだ、ガソリンスタンドで働いて食いつないでいた。きっと最低賃金に違いない。しかガソリンスタンドで働くうちに、彼の観察眼は鋭く、温かく鍛えられた。スーパースターになった今でも。彼はその目で社会の弱者を温かく見守る。彼の描く人間模様の魅力は、そこからきている。