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私、嫁いでゆきます…
…なんてね。

結婚相手はまだ見つかっていないけど…

一足お先に
「ウエディングドレス」を
着てみました。

 
 女性にとっての「永遠の憧れ」といえば、ウェディングドレスである。結婚そのものに夢を持っていようとなかろうと、純白のドレスに身を包んでいる自分の姿を、一度は思い描いたことがあるのではないだろうか。かく言う私もウェディングドレスに強い憧れを持ち、2年前の従姉の結婚式には強く目を輝かせていたものだ。ウェディングドレスのことをもっと知りたい!そう考えて、とあるブライダルショップに突撃した。そしてなんと、ドレスの試着までさせていただくことができた!そのすべてをここに公開する。

 今回取材に協力してくださったのは、株式会社ジョイフルまるやまのジョイフル恵利グループ「Dress Princess」梅田店。JR北新地駅すぐのビルの前に到着し、私とカメラマン小谷美咲の2人は緊張しながらエレベーターに乗り込んだ。Dress Princessがある8階に着き、ドアを開ける。

 お店へ入ると、数人のキレイなお姉さんたちが笑顔でお出迎え。座って待っているように告げられた。待っているあいだ、そわそわしながら店内を見渡すと、こぢんまりとしていて、ドレスがたくさんかけられている。訪れたお客さんはきっと、この中から何を着ようか目をキラキラさせながら選ぶのだろう。人を幸せにする空間だと思った。
 「お待たせしました」。これまたキレイなお姉さんが声をかけてきてくださった。どう見ても若い。「店長さんは今日お休みだったのかな」と思いながらお名刺をいただくと、そこには「店長」の二文字。「すごい!」が第一印象になったその方こそが、小田愛さん。穏やかな雰囲気と、はつらつとした笑顔が印象に残る素敵な人だ。

カジュアル化する結婚式

 「教会で神父様に愛を誓う挙式」、なんだが遠い昔の話のような気がしないだろうか?だが実は、つい最近までそんな挙式が一般的だったらしい。今のようにカジュアル化した結婚式披露宴になったのはここ数年の話だという。それもここ2年ほどで急激に「クダけてきた」らしい。
 ウェディングドレスにもやはり流行があるらしく、型や色、裾の長さまで違ってきているようだ。和装や後ろの長いドレスを着る人が減り、裾の長さが脛ほどしかないものがあったり、セパレートなどの型も増えた。ウェディングドレスが私服のようになってきているという。
 昔はなかったらしいが、「ブライズメイド」というものも日本で流行ってきているらしい。花嫁の友人や親族が、結婚式の日に身の回りのお手伝いをする役割があり、アメリカやヨーロッパでは一般的に見られるのだそう。大切な人達に見送られるのも素敵だが、私は登場で感動されたいから待っていてもらいたい派だなと思った。
 左の写真はカジュアル化したドレスの一例。裾が脛あたりまでしかなく、またヒールと新郎のリボンがヒョウ柄で私服のようだ。そしてブーケはなんとドライフラワー。「枯れた花を使うのは縁起が悪い」という考えも、もう古いのだという。

 
それぞれの個性

 同じ「白いドレス」でも、生地がサテンかチュールかで、印象が大きく変わる。あくまで個人のイメージなので一言では表しづらいが、サテンの方が「如何にも結婚式」といった感じがあるように思う。一方チュールは柔らかい印象を受け、お堅い式典めいた感想を持つ人は少ないのではないだろうか。
 ウェディングドレスといえば純白のイメージがまだまだ根強いものだと思うが、どんどんカラードレスも普及してきている。特に最近はスモーキーカラーが流行っているらしい。ウェディングドレスといえばとにかく派手で、煌めいているものばかりだと思っていた私はとても驚いた。左の画像がそのスモーキーカラーのドレスだが、一見地味には見えるものの、よく見ればグレーの中にブルーやパープルが入っていてとても綺麗だ。
 こういったドレスを着る理由はもちろん綺麗、可愛いと思ったからに違いないのだが、そのほかに「人と違うものを」の思いで選ぶ人が多いらしい。やはり自分の結婚式は、周りより少し特別なものにしたい思いが誰にだってあるのだろう。とてもよくわかる。
 ドレスの個性といえば、東京と大阪でも違いが顕著に表れるらしい。大阪人はドレスに帽子やサングラス、クラッチバッグといった小物をよくつけるそうだ。東京人の方がつけそうだと思っていたので意外だったが、「大阪の人は目立とうとする」と聞いて、大阪人らしくて納得した。タキシードも、東京は黒や紺など落ち着いた色が多いが、大阪は赤など派手な色が選ばれるらしい。
 Dress Princessさんはドレスのオーダーメイドも受けており、お客様の要望を聞いて約半年で製作させる。そこからお客様に確認してもらい、もっと細かい要望を受け手直ししていく。どれほど細かなことでも何度でも、快く直してくれるのだそう。

似合うドレス

 自分にはどういったウェディングドレスが似合うのだろうと、読者の皆さんも考えることだろう。私も実際小田さんのドレス話を聞きながら、「自分にこれは似合うんだろうか」と考えたりしたからわかるのだ。小田さんもお客さんが訪れたとき、パッとみてすぐに「この人にはあの型が似合うな」と判断するのだそう。
 参考までにざっくり聞いた内容を表にしてみた。
 ちなみに私はマーメイド、カメラマン小谷はエンパイアラインかAラインが似合うと思うとのこと!是非将来の参考にさせていただきたい。
 しかしここまで書いたが、やはり最終的には自分が着たいものを着るのが一番。「自分にこれは似合わない」と諦めることは絶対にして欲しくない。お客様自身が希望するドレスを着ていただくために、ヒールの高さを変えたり、髪形やアクセサリーを工夫したり…。時には「もう少し痩せたら似合います」など伝えづらいことも、それがお客様のためになるのだとしっかり伝える。

 「どれが似合うか、ではなく、どう似合わせるか」。プロとはこういうことなんだなと、深く感動した。

 
息ができないほど締め付けられて苦しい、
けれどうれしい、それがウェディングドレス。

 どうでしょうか!このわたくしの晴れ姿は。一通り話を聞かせて頂けたあと、恐れ入りながら「何か着せていただいてもよろしいでしょうか…」と伝えると、「ああ!」とすぐに一着のドレスを持ってきてくださった。それもなんとマーメイドドレス。最近お腹が出てきた私にはハードルが高いような気がしたが、着てみると案外似合っているような気もする。ただ着るまでが問題だった。
 ドレスを持って来てくださり、試着室に通され、ブライダルインナー(ウェディングドレスの下に着る下着)をお借りする。ここまではいいのだが、そこから小田さんに手伝って頂きながらコルセットをしていざドレスを着る!この段階が大変で、胸下からお腹あたりまでを修行のような強さで締め付けるため、息ができない。肺が押さえつけられているのか、少しずつしか酸素が入ってこない状況、まるで溺れているようだった。私はあのときドレスの海で溺れていた。「花嫁さんはこんな苦しさのまま披露宴を笑顔で過ごしているんですね」と言うと、小田さんは「そうですよ~?」と言いながら笑顔。「お客様が一着試着するのに20分以上かかるので、ドレスって大変なんです」など話しながらも笑顔で、私を締め付ける力強い手がずっと動き続けている。恐ろしさを感じつつ、私もつられて笑ってしまった。
 簡単に髪も上げてもらい、ヒールを履いて試着室から出るまで怒涛の15分だった。

さいごに

 時代とともに変化するウェディングドレス。花嫁をより一層輝かせるそのドレスは、いつの時代も美しく、そして華やいでいる。今回の取材でウェディングドレスへの憧れは強くなり、そして着ている間の過酷さも知ることができたいい機会だった。いつか隣に愛する男の人がいる状態で着られる日が来ればいいと思う。
 お話を聞かせてくださった小田さん、そしてここまで読んでくださった読者の皆様、ありがとうございました。

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