おばけは怖い?人はいじわる?
絶対に友達になんてなれないの?

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おばけの子どもが出会ったのは人の子どもだった。
おばけと人は友だちになれないっていうけど、2人はどうかな?小さなおばけと少年のおはなし。

月の光る夜。だれもいないはずの学校では、おばけたちがじゅぎょうをうけています。
「わたしたちおばけと人はぜったいにともだちになれません。なぜなら、人はわたしたちをこわいものと思い、おい出そうといじめたりするのです。だから友だちになれないのです」
『人とぼくたちはともだちになれないんだ』
先生の話を聞いていたユウスケは思いました。じゅぎょうが終わり、帰る時間になりました。
「ユウスケ、帰ったら公園でかくれんぼしようぜ」
よっちゃんがさそったので2人は家に帰り、公園に行きました。公園にはカイくんとなっちゃんもいました。
「「「「じゃーんけーん、ポン!」」」」
「あ、おれがオニだ」
オニはカイくんにきまり、ユウスケはしげみにかくれました。数えおわったカイくんがさがしはじめます。
「なっちゃん見っけ。よっちゃんも見ぃつけた」
みんなどんどん見つかっていくなか、ユウスケはなかなか見つかりません。
「ユウスケはどこだろう」
いくらさがしてもユウスケは見つかりません。そうしているうちに日がのぼりはじめました。
「たいへんだ!お母さんにおこられる!」
「はやく帰ろう」
みんなは帰ってしまいました。だれも見つけてくれないのでユウスケはそっとまわりを見ました。
見るともう日はのぼり、朝になっていました。
「どうしよう。お母さんにおこられちゃうよ」
こまってひとりごとを言っていると、
「ねえきみ、何をしているの?」
だれかが声をかけました。声のしたほうを見ると、一人の男の子がユウスケのことをじっと見ていました。
「きみ、おばけだよね」
男の子がそう言うと、

 
「うわあっ!人だあっ!」
ユウスケはさけび声をあげてまた、しげみのかげにかくれてしまいました。
「ぼく、ダイキっていうの。なんでかくれるの?あそぼうよ」
しげみをのぞきこみながらダイキが言うと、
「いやだ!ぼくにちかづかないでよ!」
と、ユウスケは言いました。
「どうして?」
「ぜったいにぼくたちは友だちになれないって、先生が言ったんだ。それに人はぼくたちがこわいからおい出そうとしていじめるんだ」
「いじめないよ。だってきみ、ぜんぜんこわくないもん。だからともだちになってよ。あそぼう」
「いやだよ!」
「きみの名前を教えてよ」
しばらく言い合っているうちに、ダイキは学校に行く時間になってしまいました。
「もう行かないと。ぼく、これから学校に行くけど、終わったらくるからきみも来てね」
ダイキは学校に行きました。ユウスケも帰ろうとしましたが、

 
ダイキのことが気になってしまい、まってみることにしました。3時がすぎ、ダイキが帰ってきました。ユウスケのすがたを見た、ダイキはとてもうれしそうです。
「こんどこそあそぼう。何をする?」
ダイキが元気に言うと、ユウスケは
「なんできみはぼくとともだちになりたいの?」
と聞きました。するとダイキは少し考えてから言いました。
「ぼくはね、きみのことが気に入ったんだよ。おばけの子どもなんてだれも聞いたこともないよ。めずらしい友だちがいると毎日がとくべつな日になりそうなんだ。だから名前を教えて。ともだちになってよ」
ユウスケはそう言われてふしぎな気もちになりました。今までそんなことおばけにも言われたことなかったのに、それをはじめて言ってくれたのが人だったからです。
そう言ってダイキが帰ろうとすると、ユウスケは大きな声で言いました。
「ユウスケ!ぼくの名前はユウスケだ。ともだちになろう」
それを聞いたダイキはうれしそうに言いました。
「あそぼう、ユウスケ」
それから2人は日がくれてもあそんでいました。たくさんあそんで帰ったおばけと人のともだちは、お父さんとお母さんにひどくおこられてしまいましたが、このかわった友だちは明日もいっしょにあそぶのでしょう。

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