おすすめ授業3選
出版制作演習Ⅰ、華道Ⅰ、色彩学

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 メディアコース出版の萱原朱音です。私のおすすめ授業は本格的な本を作る出版制作演習Ⅰ、花を活ける日本ならではの華道Ⅰ、色彩のすべてを凝縮した色彩学、芸短の多彩さが凝縮された3つです。気になるあの授業の裏側が分かっちゃうかも!

独自の本を作る「出版制作演習Ⅰ」の楽しさ

 全15回に渡る授業は本づくりの基本からスタート。最終的に「自分の好きなコンテンツについての本」を作品として提出するのが目標です。出版コースは必修の授業とあって内容はかなり専門的で、編集者を目指すにあたっての心構えが学べます。しかし、魅力的な企画の作り方やどんな人にも情報がしっかり伝わる文章の書き方なども教えていただけるため、それ以外の職種を目指す人にも勉強になる内容だと思います。

 また、完全な座学というわけではなく、ある程度知識を付ければ後は実践しつつ、分からないところがあれば先生に聞くという実技重視の授業になります。技術面では実際の現場で使われているAdobe InDesignで文字組みやページレイアウトの考え方や設定の仕方などを学べるのはもちろん、出版物には写真や図、表を使用することもあるため、写真の編集ができるAdobe Photoshop やロゴや地図などが作れるAdobe Illustratorなどの他のAdobeのソフトの使い方も同時に学べます。

 出版制作演習Ⅰにはテストやレポートがありません。評価基準は企画力、取材力、執筆力、デザイン力、制作姿勢の5部門で各20点です。基本的に欠席・遅刻しなければ単位が取れるため、制作に集中できる上、自分の好きだけで勝負ができます。私自身、1年生の時はたくさんの単位を取っており、学期末になるとほかの教科のテスト勉強やレポートを作成するための資料集めなどで大変でしたがこの授業にはそれがなかったのでとても助かりました。

花

人に優しくなれる!?「華道」の魅力

 生け花の基本や礼儀を実践しながら学ぶことを通して日本文化の奥深さや人を思いやる精神を学ぶことができます。花の生け方はもちろん、四季折々の花の名前や色使いなど日常生活でも活用できる知識を身に着けることができます。華道にはいくつかの流派がありますが、芸短の華道では「嵯峨御流」が学べます。しかし、元から小原流など、別の流派を習っていたという人はその方法で参加しても問題ありません。最終的に各自好きな生け方で花を綺麗に生けるようになることが目標です。

 華道では「体」の寸法は水盤の直系1.5倍、茎の切り口は斜めにするなどかなり専門的で、覚えることが多く、最初は大変ですが、授業の度に再度細かく丁寧に教えてくださるので初心者でも安心して着いていくことができます。また、続けるつもりがなくても用意された花の色でどうコーディネートするかでバランス感覚が養われて今後も活用できるのでオススメです。

 テストはなく、受講態度によって成績が決まります。毎回何種類かの花の中から色使いや全体のバランスを考えて生けるため、デザインにおいての配色やレイアウトのバランスなど日常生活でも役立ちます。ほかにも華道を履修していないと教えてもらえないような知識も身につけることができます。自然に触れることで心も休まり、授業後は穏やかな気持ちになれる日本ならではの授業をぜひ体験してみてください。

色には秘密がいっぱい!「色彩学」の奥深さ

 色とは何か、色はどうやって見えているか、その色が人にどんな影響を与え、どんな感情を引き出すのかなど、哲学や光学、心理学などの要素も含んだ授業です。最終的に学んだ知識をイラストやデザインに活かし、現代のデザインテクニックとして役立てることが目標です。難しそうに感じるかと思いますが、デザイナーを目指していなくても、PowerPointやWordなど仕事の中で色を使う場面はたくさんあるので、知っておくとお得な情報が盛りだくさんな楽しい授業です。

 色彩学は出席点とテストで成績が決まります。しかし、テストはノートや教科書、配られたプリントなどの持ち込みが許可されているので、毎回きちんと先生の話を聞いてノートをとっていれば点数がとれるテストだと思います。

 授業中に出てくる単語は専門的なものも多く、数字や表も扱うことがあります。ドミナントカラー配色やカマイユ配色など、配色の基本はもちろん、視認性が高い色はなにか、色の重量感はどこから感じられるのかなど、色について迷ったときに役に立つ知識を身に着けることができます。例えば、ベースカラー、アソートカラー、アクセントカラーの3つを意識すると誰でも簡単に配色を考えることができます。このように「なんとなくこの色が良い」ではなく、「こんな効果があるからこの色にしよう」という決め方ができるようになります。聞いているだけで楽しい授業なので、ぜひ色彩学の世界に飛び込んでみてください。

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